「鳥獣戯画ー京都 高山寺の至宝ー」展いってきた

@東京国立博物館

連日公式アカウントから、狂気を感じるほどの待ち時間がtwitterにアップされている「鳥獣戯画」展。
京都でも長蛇の列を作っていましたが、東京もはんぱなく……
せっかくだし、電気グルーヴ20周年ツアーの物販にて販売されていたタオルの元ネタ(後期展示中)を見たいな~と思ったのが始まりでしたが、前期後期をコンプ。それなりに並びましたが、観てよかったです。dg

 

内覧会に行った方々のコメントから、東博さんは待機列を作る準備は万端とのことでしたので、運営にぬかりはなかろうとその辺は安心していきました。待ち時間があるのは当然ですが、どう並ぶか・いつ並ぶかが問題です。もはや鳥獣戯画展は、「作品を観る」以前に、「何時間並ぶ」に焦点が当たっているといっても間違いではない気がします。。。

鳥獣戯画は甲・乙・丙・丁の4巻が展示されており、一番有名な甲巻が行列の原因となっています。タイミング良く外でほとんど並ばず入館しても、中に入ってこの甲巻を観るために数時間並ぶという……。甲巻を観ないのであれば「普通より混んでる展覧会」で済みますが、甲巻を観たいのであれば、個人的にオススメなのは朝一番で並ぶこと。同じ1時間半待つにしても、朝の涼しい風に吹かれながら外で開館を待つのと、中に入ってじっとしているのでは快適さが違います。9時半開館なので1時間半前の8時に並べば、中での待ち時間はほぼ無いようです(私は8時半少し前に並んで、中で20分ほど待ちました)。外では日傘の貸し出しやお手洗いの案内、ゲストコントロール(と敢えて呼ばせてもらう)の軽妙なトークで苦痛なく待機できました。(公式の混雑状況twitterアカウント→https://twitter.com/chojugiga_ueno

 

さて、肝心の展示。月並みではありますが「かわいい」の一言に尽きますね。昔の人がさらさら描いた絵だからって舐めたらいけない。

とても表情豊かで愛らしいです。彼らののびやかな姿を見れば、並んだ苦労もなんのその……。
有名な甲巻はもちろんですが、丙・丁がものすごく良かったです。乙はまあまあ。特に丁巻は甲巻のように愛らしい動物ではなく人間が描かれているのですが、この表情がマンガのようでとても良い。ムっとする人、ほほ笑む人、爆笑する人、驚く人……。描き分けや躍動感がとにかく面白い。なんだ、こっちももっと有名になったらいいのに!と思うくらい素晴らしい作品でした。

<鳥獣戯画 丁巻>
<鳥獣戯画 丁巻>

また、断簡も良かったです。断簡とは、巻物の一部を切って掛け軸に仕立てたものですが、このシーンを切り取ったのか、センスいいなあ、と思う仕上がりです。前期の鹿レースで”落馬”ならぬ”落鹿”をして痛そうな顔をしている猿が良かったなあ。

 

この展覧会はもちろん鳥獣戯画だけでなく、高山寺関連のお宝がたくさんきているわけですが、仏画がかなり変わっていて面白かったです。
白描画が多いのですが、これ。

<阿弥陀鉤召図>

首を引っ張られているのは罪人ではなく、真面目な修行僧。
「暢達した墨描により、盲目の僧を力強く引き寄せようとする阿弥陀如来、僧を蓮華茎で押す観音菩薩、その光景を眺める勢至菩薩の姿が大画面に巧みに描かれる。(文化遺産オンラインより)」とのことですが、どう見ても指さして笑ってる顔とか性格悪い……でも案外こういう仏様のもとへ行った方が清廉潔白よりも面白い浄土なのかもしれません。

他にも高山寺を盛り上げた明恵上人お気に入りの<子犬>のフィギュア(木彫 重文)や、栗鼠が小さく描かれた<明恵上人像>、幼いころ母を亡くした明恵上人が母の面影をその中に見て慕った白が眩く上品な<仏眼仏母像>など明恵上人ゆかりの品から、華厳宗の始祖・義湘と元暁の事跡(ファンタジー系ラブスト―リー含む)が描かれた国宝<華厳宗祖師絵伝>まで、鳥獣戯画の陰に隠れがちだけれども、実はすごい品々が展示されています。それにしても明恵上人、仏眼仏母像の前で耳切ったり結構いろいろなエピソードを持っていて興味深い……。

<仏眼仏母像>
<仏眼仏母像>

「オススメ! これを観ないと絶対後悔する!!」というほどではないけれど、ちょっと頑張って早起きして観に行ってみようかな、という気持ちの人にはなかなか良い鳥獣戯画展。繰り返しになりますが、丁巻がとても良かった! 今なら本館・刀剣コーナーも異例の盛り上がりを見せていますよ~

「鳥獣戯画―京都 高山寺の至宝―」展
会期:~6月7日
場所:東京国立博物館 平成館
時間:9:30~17:00(金曜は~20:00、土日は~18:00 入館は閉館の30分前まで)

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